おいしい
ごはん配膳部

MOG smileに関するヒミツとこだわりをご紹介

erecta
開発秘話やお知らせ
MOG smile広報室
衛生管理をされる方へ
配膳と衛生管理ニュース
もっと便利、清潔に使える
配膳車の使い方
メニュー
閉じる
Category : MOG smile広報室

50年前に遡る、エレクターと配膳車の歴史

2020年6月30日

image1a

日本で最初の配膳車は、業務用ワイヤーラックとして開発された「エレクターシェルフ」にキャスターを付けたものでした。50年前から配膳車を作ってきたエレクターと配膳車の歴史をご紹介します。(おいしいごはん配膳部 副部長:はせみ)

専用配膳車がなかった時代から、すでに現場を支えていた

配膳車が日本で最初に登場した年を、明確に定義するのは難しいかもしれません。専用の配膳車という形で商品が世に出る前から、既に現場で配膳車として使われてきたカートがあったからです。それが、エレクターシェルフです。

エレクターシェルフは、元々は米国のインターメトロ社という会社が開発したワイヤーラックです。それを日本に紹介し、開発と製造を行ってきたのが、エレクター株式会社。
1968年、移動式キャスターがオプションで取り付けられる「スーパーエレクターシェルフ」が開発されると、これを配膳用に使う病院が増えていきました。

組み立て式なのに堅牢、通気性が良くて衛生的、移動も簡単というエレクターシェルフは、病院給食の配膳にうってつけでした。
1960年代後半には、すでにこのようにこのようにエレクターシェルフが配膳車として使われていました。これが日本での配膳車のルーツと言えるかもしれません。

エレクターシェルフの日本上陸

エレクター株式会社は、1966年に創業者の柳屋行(やなぎや こう)によって設立されました。当時、柳屋行は、和食レストランの経営者でした。白川郷の合掌造りを再現した和食レストラン「ふるさと」を東京にオープンしたところ、在日外国人や訪日客に大当たり。トントン拍子で海外進出を決め、1964年にはハワイに海外第一号店を開店します。

ハワイで柳屋行が出会ったのが、米インターメトロ社の開発したエレクターシェルフでした。合理的で優秀なこの製品に感服した柳屋行は、なんと翌日にアメリカ本土に出発。インターメトロ社を訪問して日本での販売許可を取り付けたのでした。
この製品は必ず日本で必要とされると見抜いた柳家行の慧眼、そして行動力は卓越したものがあります。
このとき、柳屋行は商社としスタートを切ったただけではありません。日本で製品開発、製造販売ができる「製造販売権」を獲得していたため、メーカーとしての歩みも始まったのでした。
(エレクターの歩みについて、詳しくはこちらもご覧ください)

1970年、初めての配膳専用車を開発

1950年代には病院給食は制度化されていたものの、配膳専用に作られたカートはありませんでした。そんな中、キャスター付きのスーパーエレクターシェルフが病院で活用されていることを知り、1970年、エレクターは最初の配膳車を作りました。

image1

HO型、HK型(1970年発売)

スーパーエレクターシェルフをベースにキャスターを付けたHO型、それにカーテンを付けたHK型です
堅牢で衛生的で動かしやすいこの配膳車は、瞬く間に病院で採用されていきました。実は、この製品は50年経過した今もそのままの形で販売しています。
登場時点で必要な機能をすべて満たしており、再設計の必要がないほど完成されたこの素晴らしいプロダクトは、これ以降に登場する配膳車のスタンダードモデルとなります。

1974年、ロールカーテン式の配膳車、HNS型を発売

HO型、HK型をさらに発展させ、より配膳車として機能性をアップしたのがHNS型です。基本構造は変わらずスーパーエレクターシェルフを使いながら、密閉性と作業性の向上が図られました。
正面/背面に樹脂製のパネル、側面には任意の位置で止められる巻き上げ式のカーテンロールが付けられています。作業者の負担を減らすため、素材には樹脂やアルミといった軽量素材が使われました。中板は取り外して洗うことができるので、より衛生的に。

image7

HNS型(1974年発売)

ロールカーテン式のHNS型は、1989年にHNN型としてリニューアルしていますが、機構面の見直しのため2014年に廃盤となりました。しかし、シンプルで軽量な板状素材で閉鎖するという基本的な構造はそのままに、2014年にデザインを一新したcooシリーズに受け継がれました。

1993年、エレクター初の温冷配膳車ESX。そしてESLへ

配膳車を使っての配膳は基本的なスタイルとなりましたが、その目的はあくまでも大量の食事を一度に衛生的に運ぶことのみ。90年代初頭までは、病院の食事は冷めているのが当たり前、おいしくないのも当たり前でした。当時は現在とは比較にならないくらい、病院食は「早い・まずい・冷たい」と悪しきイメージが浸透していました。

しかし、本来食事は楽しいひとときであるべきもの。温かい食事は、それだけで心を元気づけてくれるものです。厨房機器メーカーは、これを改善しようと温冷配膳車の開発を行っていました。1973年には温冷配膳車が登場しますが、まだ特注品であり、誰もが手にできるものではありませんでした。

ようやく温冷配膳車が出回り始めるのは、1993年を境にしてです。政府としても病院食の問題を放置できないと、温冷配膳車の導入による病院への補助金制度が創設されました。これによって、温冷配膳車は爆発的に普及していきました。
エレクターが温冷配膳車の開発販売を行ったのも、これと時を同じくしています。

image5

温冷配膳車ESX(1993年発売)

初代の温冷配膳車であるESXは、遠赤外線ヒーターを使用。ボディには軽量な樹脂が使われました。

image4

温冷配膳車ESL(1995年発売)

ESXは、1995年にモデルチェンジされてESLとなります。
電気系統を積んだ配膳車に参入することは、メーカーとしては大きな決断でした。しかし、長年かけた配膳車の販売実績には自信がありましたし、何よりも市場のニーズに応えなければならないという想いがありました。

2010年、思想を盛り込んだブランド「mog」誕生

「食事は喜びである。配膳車はそのサポート役である」という思想を存分に投影し、デザイン性も追求したのが、2010年に発売したmogです。
温冷配膳車にブランド名を名付けるメーカーは多くありません。思わず名付けたくなるほど思い入れの詰まった製品だったということです。

image2

温冷配膳車mog(2010年発売)

1台でフラットトレイとレギュラートレイに対応する温冷配膳車は業界初。これは、より食事を楽しんでいただきたい、家にいるようにおいしく食べていただきたいというコンセプトから生まれた機能です。
また、「茶色い温冷配膳車」の登場も、業界初でした。ウッド調のインテリアに合う濃いめのブラウンは、病院だけでなく介護施設からも支持を得ました。

2020年、mogが進化して「MOG smile」へ

食事をする人、運ぶ人だけでなく、見守る家族にとっての心地よさまで考えたのが、2020年に発売したMOG smileです。より使いやすく、よりおいしく、より美しく。すべてにおいて進化しました。

image6MOG smile(2020年発売)

業界最小の奥行き750mmとなり、それを視覚的もさらに小さく見えるようデザイン。人間工学に基づいてハンドルやパネルが作られ、操作性もアップしました。
なお、ブランド名を少しだけ変更しているのは、コンセプトの見直しを行ったため。mogとMOGにも意味があります。

MOG smileについて、詳しくはこちらをご覧ください。
デモ機、見積、カタログの問い合わせもできます。