ロクメイコーヒーの“ホームロースタリー”から広がる一杯 ― 現場を支えるラバーメイドのブルートコンテナ

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エレクター株式会社

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奈良の閑静な街並みの中にある焙煎所の一角に、グレーのコンテナが整然と並んでいます。スタッフが忙しなく行き交うなか、その道具は何も語らず、静かに現場に佇んでいます。

そのコンテナこそ、世界中のロースタリーで愛用されているラバーメイドの「ブルートコンテナ」です。無駄のないデザインと堅牢なつくりは、ロクメイコーヒーの挑戦を長きにわたり支え続けてきました。

半世紀にわたるブランドの歩みの中で、このひとつの道具との出会いは、ロクメイコーヒーの「今」と「未来」をつくる大きな礎となっています。

目次

受け継がれた喫茶文化から始まった物語

1974年、奈良・近鉄奈良駅近くに一軒の喫茶店「ロココ」が誕生しました。ロクメイコーヒーの原点は、この小さな店にあります。

代表の井田さんのお父様が始めた「ロココ」は、地域に根ざした喫茶文化の象徴として、長年にわたり多くの常連のお客様に親しまれてきました。当時は大手メーカーから豆を仕入れ、丁寧にドリップして提供するスタイル。「街の喫茶店」としての穏やかな日常が、約30年間続いてきたのです。

しかし2000年代に入ると、大手カフェチェーンの進出が進み、奈良の商店街にも新しい波が押し寄せました。競争環境が大きく変化する中で、「自分たちの価値はどこにあるのか」という問いが生まれたといいます。

株式会社路珈珈(ロココ) 代表取締役 井田 浩司様

奈良で1974年に創業した家業の喫茶店を受け継ぎ、2010年より自家焙煎をスタート。2013年に国際資格「Qグレーダー」を取得し、同年のジャパン コーヒー ロースティング チャンピオンシップで6位入賞。2018年には同大会で優勝し、翌年には世界大会にも出場。焙煎士として高い技術力を持つとともに、生産地とのパートナーシップにも積極的に取り組み、奈良から高品質なスペシャルティコーヒーを発信している。

自家焙煎への転換と「ロクメイコーヒー」誕生

その答えとして、2010年に自家焙煎への挑戦を始めました。「仕入れて提供する」から「自らの手で豆を仕立てる」へ。コーヒーの本質を伝えるための、大きな転換でした。

焙煎機はわずか3kg。試行錯誤を重ねながらのスタートでしたが、この決断が、ロクメイコーヒーを「コーヒーを通じて価値を創るブランド」へと導く最初の一歩になりました。自家焙煎の取り組みが軌道に乗り始めたのは、開始から数年後のこと。豆本来の風味を生かした焙煎が評価され、奈良だけでなく県外からも注文が増えていきました。

そして2015年、井田さんはブランドを改める決断を下します。それまでの屋号「ロココ」を継承しながら、より広く発信するために掲げた新たな名前が「ロクメイコーヒー」です。

「奈良の象徴である“鹿”と、“鳴く”という言葉を組み合わせました。地域から声を上げ、想いを外へ届けたい。その気持ちを込めています。」と、井田さんは当時を振り返ります。

2017年には、奈良市富雄町に新たな焙煎所を設立。15kgのスマートロースターを導入し、生産体制を強化。同年からは全国への発送も本格化し、2018年には「ジャパンコーヒーロースティングチャンピオンシップ」で優勝。奈良発のロースタリーとして、ロクメイコーヒーの名は全国へと広がりました。

暮らしに溶け込む、ロクメイコーヒーの世界観

ブランドとして成長を重ねる中でも、同社が大切にしてきたのは“親しみやすさ”です。「スペシャルティコーヒー」という言葉が広がる中で、あえて難解な専門性よりも、日常に寄り添う一杯を目指してきました。

その考え方を象徴するのが、“ホームロースタリー(Home Roastery)”という理念です。

「お客様にとって、また帰ってきたくなる場所でありたい。コーヒーを通じて人がつながり、心が少し温かくなるようなブランドでありたい。」

井田さんの言葉には、ロクメイコーヒーが地域とともに歩み続けてきた半世紀の重みがにじんでいました。その一杯には、奈良という土地の穏やかさと、職人としての誠実な姿勢が息づいています。

焙煎所を立ち上げてから数年後、ロクメイコーヒーは新たな展開を迎えます。それが、コーヒーに寄り添うカフェ「ROKUMEI BAKES(ロクメイベイクス)」の誕生です。

「コーヒーに合う“お供”をつくりたかったんです。私自身、クロワッサンが好きで、せっかくなら本当に美味しいものを自分たちで焼こうと思いました。」と、井田さんは語ります。

ベーカリーの立ち上げにあたり、同社は“コーヒーとの調和”を最優先に考えました。粉の配合、発酵時間、バターの香り。どの要素も、一杯のコーヒーを引き立てるために試行錯誤を重ねています。

ロクメイベイクス店内

カフェ内のベーカリーでつくられるクロワッサン

奈良の街並みに溶け込むように佇む焙煎所とカフェ

焙煎所「ロクメイファクトリー」

「奈良という土地は、派手ではないけれど、落ち着きと穏やかさがあります。私たちのブランドも、そんな奈良らしさを大切にしたいと思っています。」

「焙煎所に隣接するカフェは、木の温もりや光の差し込み方など、お客様がゆったりと過ごせるように、余白のあるデザインにしました。」

ロクメイコーヒーは“奈良に根ざしながら、奈良を超えていくブランド”として、暮らしの中に自然に溶け込む世界観を日々丁寧に磨き続けています。

ブルートコンテナがつなぐ、現場と文化

焙煎所とカフェ内にあるパン工房でひときわ目を引くのが、落ち着いた色合いのコンテナ。それが、ラバーメイドのブルートコンテナです。

「アメリカ西海岸のロースタリーを視察したとき、どこのお店でもブルートを使っていたんです。プロフェッショナルな印象と無駄のないデザインに惹かれました。帰国してすぐ、我々の焙煎所でも導入しました。ロースタリーでは焙煎豆を入れる用途として、ベーカリーではゴミ箱として使用しています。」

焙煎所内のブルートコンテナ

カフェのベーカリー内のブルートコンテナ

「コンテナ自体が軽くて丈夫。作業中に動かすことも多いので、軽量なのは助かります。また、四角いタイプはたくさんスタッキング収納できるのがいいですね。」

蓋がやや固い点は課題だが、それも「しっかり密閉できる安心感」と紙一重だという。さらに、ブルートコンテナにはドーリー(台車)が取り付けられる。重たいものを運ぶのにはとても便利。焙煎所では静音性のドーリーを使用していて、騒音が出にくいよう職場環境にも気を配っています。

焙煎所内で新たに使用を始めた四角いタイプの「ブルートトートボックス」

ロクメイコーヒーでは、ブルートコンテナのモデルチェンジ前のストレートタイプと、モデルチェンジ後のスリット入りモデルの両方を現在も使用しています。旧モデルはシンプルなデザインが魅力。一方、新モデルはスタッキングや袋の取り出しがしやすく、作業の効率化にも貢献しています。どちらも、日々の作業を支える大切な道具になっています。

ブルートコンテナは8年前から使用。モデルチェンジ前のモデルと混在して使用している

「焙煎したコーヒー豆の量とブルートコンテナのサイズがちょうど合っているんです。小さいコンテナは焙煎所手前の焙煎機用に。大きいコンテナは奥の焙煎機用にと。容量的にも無駄がなく、焙煎後の豆をそのまま移して運ぶのにもちょうどいい。現場での動きに自然にフィットするところが気に入っています。」

ブルートコンテナのサイズは焙煎機の容量に合わせて使っている

スペシャルティコーヒーの文化が生まれ育ったアメリカ。その地で使われていた道具を、自分たちの現場にも取り入れることは、単なる利便性を超えた“文化の共鳴”でもありました。

ロクメイコーヒーは、奈良という土地に根ざしながら、ロースタリー文化の精神を自分たちなりに磨いてきました。そうした姿勢は、今後見据える海外展開にもつながっています。奈良で生まれたブランドが、世界のコーヒーカルチャーと対話を重ねながら、新しいステージへと歩みを進めようとしています。

現在、奈良の店舗には多くの海外観光客が訪れています。店内でコーヒーを味わった外国のお客様が、帰国後にロクメイコーヒーの名を思い出してくれる。そうした小さな出会いが積み重なり、ブランドの国際的な認知へとつながっているのです。

2024年には、東京駅構内にも店舗をオープンしました。国内の玄関口から世界へと発信を広げることで、海外の人々との新たな接点も生まれています。海外展開という新たな物語は、すでに足もとから始まっているのかもしれません。

ロクメイコーヒーの歩みを支えるブルートコンテナ。その存在は、ロクメイコーヒーというブランドの姿勢を映し出しています。

人が輝く場所をつくるために

焙煎所であるロクメイファクトリーと、スペシャルティコーヒー&自家製パンを提供しているカフェのロクメイベーカリーで印象的だったのは、働く人々の表情の明るさでした。スタッフが生き生きと動き、笑顔が絶えません。

「本当にみんな前向きで、いいメンバーが集まってくれています。私があまり現場にいないのがいいのかもしれません(笑)。」と、井田さんは少し照れながら話します。

ロクメイコーヒーが大切にしているのは、「働く人が幸せであること」。美味しいコーヒーを届けるためには、まず自分たちが心地よく働ける環境を整えることが欠かせません。

「好きなことを仕事にしても、環境が悪ければ続きません。だから、みんなが安心して長く働ける職場をつくっていくことが大切だと思っています。」

この考え方は、ブランドの理念にも通じています。“人が輝く場所”をつくることこそが、ロクメイコーヒーの原動力なのです。

焙煎士として働く樋元さん。「ブルートコンテナは、忙しい時など多少ラフに扱っても頑丈なので助かっています。作業効率の向上にもつながっているんです。」

「奈良の地で培った技術と想いを、これからも大切にしながら。世界のコーヒーカルチャーに学び、奈良から発信していきたいです。」

井田さんはそう語りながら、「また帰ってきたくなるブランドでありたい」という言葉をもう一度口にしました。その穏やかな声には、半世紀を超えて受け継がれてきた“コーヒーを通じて人を想う”ロクメイコーヒーの精神が静かに宿っていました。

(インタビュー&文/EC営業グループ 松岡弘明)

ラウンドブルートユーティリティコンテナ

米国・ラバーメイド製の多用途なコンテナ。優れた機能・デザインをもちながら、他を圧倒する高い耐久性をもち、1968年の誕生以来、世界のあらゆる業界のプロの間で愛用されています。

さらに使いやすくなった新機能

通気のための溝を設けて袋の取り出しが容易に
ベンドチャネル設計で容器全体に空気を循環させて気流を作り、ライナー(ビニール袋)を持ち上げる時に生じる真空状態を抑えます。従来品に比べて取り出しが容易になりました。

ワンタッチで袋を固定
左右2箇所のワンステップライナーで袋を簡単に固定したり、外したりすることができます。袋をセットするたびに結ぶ必要がありません。

底面グリップの改良
一体成型の底面グリップが付き、上部ハンドルと下部のグリップで持ち上げが簡単になりました。底部や縁はリブ構造で強化しています。

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ブルートトートボックス

食品サービス業に理想的なプラスチック製保存容器。高密度ポリエチレン製の耐久性に優れ、業務用からアウトドアまで幅広い用途に対応するボックスです。

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